4、現代の彫刻教育における「塑造」と「塑像」
現在の日本の美術系大学の彫刻教育においても 「塑像」というのは、古代日本の仏像彫刻というイメージが強く、美術史上の鑑賞の対象でしかない。実際「塑像」は重くて脆いという実状があるが故か、殆どカリキュラムの中に採用されてはいない。いざ制作するとなると、粗土の寸莎との調合や精土の雲母との調合など非常に手間がかかる上、土の乾燥具合や基本的骨格と最終的な表面形体を把握・熟知していなければ、到底完成し得るものではない。必然的に卓越した塑造的造型力を必要とし、基礎的な実習には決して向かない。以前、東京芸術大学大学院保存修復技術において、古典技法の研究ということで制作されたことはあったが、あくまでもそれは古典技法の研究目的であって、現代的な創作目的で制作するのは稀である。現代の創作発表の場においても、「塑像」による技法で制作する作家は皆無に等しい。展覧会出品に際し、移動時の重量に関する考慮や、移動時の際罅割れる可能性があるという欠点が敬遠されているのがその理由である。やはり西洋の「塑造」という造形方法で制作されるのが現状である。












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