3. 珍しい田の神の数々

数多くの田の神の中で、目を疑うような大変珍しい石像がある。それなりに製作された理由があると思われる が、不明なことが多く今後検討していきたい。

(1)家族と河童も祀られる田の神

曽於市大隅町の岩川弥五郎伝説の里には、平成8年に川崎工業から寄贈された興味深い田の神石像群がある。左端の石像が本家の田の神で、次に長男、女の子、右端に河童が祀られている。頭に皿水、右手に日傘、左手には酒入のフクベを持ち、背中には甲羅がある。これは山の神として創設されており、春には山から下りて田の神になるという言い伝えからとのことである。田の神と山の神との関連が思い出される。

(2)十字架を持った唯一の田の神

薩摩川内市入来町の郷土館に、十字架を持った田の神が展示してあるが、所有者と薩摩川内市教育委員会の許可を得て撮影ができている。以前、地元新聞にもとりあげられているが、その起源や十字架についての理由は分からない。江戸時代の作とされているが、地名の栗下がなまって「クルス(十字架)」になったとか、西南戦争の頃に西郷隆盛がクリスチャンをかくまったことに由来するのではないかと言われている。 いずれも推測の域をでないが、十字架を持つ石像は他に類をみない。

(3)シラス崖にある2体の田の神

霧島市横川町下ノ大出水の、よくぞこんなところにと思われるシラス崖中腹に、2体の神像型座像の田の神がある。向かって左側は烏帽子を被り衣冠束帯の姿で、風化が強く顔の表情などは不明である。右側は冠を被り衣冠束帯で、両手を膝上で組んでいる。 作製年代や作製の経緯など非常に興味が惹かれるが、残念ながら風化が 強く詳細は不明である。

(4)日本最古の水田跡に祀られる自然石文字彫の田の神

霧島市霧島田口の日本最古の水田跡狭名田の長田公園敷地にある。天保14年(1843年)、島津斉興の頃に造立された。安山岩で彩色などはなく石碑などと並んでいる。旧霧島町には霧島神宮にまつわる「天孫降臨の神話」など数多くの伝承が語り継がれている。

(5)石ころで祀られる珍しい田の神

木々の茂る藪の中に、見つけるのに大変な苦労をした風変わりな田の神がある。三個の石を並べてその前に人形が飾られ、小石が敷き詰められてコンクリートの外壁で囲まれている。数人の地元の人に聞いてようやく見つけられた田の神で、このような石像は他にみられない。

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