同じ釜の飯
日本には、「同じ釜の飯を食う」という言葉があります。「釜」は、米をたいてご飯にする道具です。一つのご飯を分けて食べる、つまり、食事をいっしょにするという意味です。食事によってと人の間に絆が生まれます。そこから、ともに生活をしたり、仕事をしたりする仲間をたとえる表現になりました。
同じ釜の飯
日本には、「同じ釜の飯を食う」という言葉があります。「釜」は、米をたいてご飯にする道具です。一つのご飯を分けて食べる、つまり、食事をいっしょにするという意味です。食事によってと人の間に絆が生まれます。そこから、ともに生活をしたり、仕事をしたりする仲間をたとえる表現になりました。
「帰国オババ?」由香里さんの逆カルチャーショック
由香里さんは日本育ちで、大学を卒業するまで日本で生活をしていた「パリパリの日本人」であった。そんな由香里さんだったが、英語が大変得意で奨学金も得たことで、大学を卒業すると同時に渡米し、大学院生となった。アメリカでは、まわりに日本人がなかったこともあり、とにかくまわりのアメリカ人を仲良くしようと必死に頑張った。
バイリンガル帰国生、緑さんの苦悩
緑さんは15歳のときにカナダのトロントにやってかた。小学校時代もアメリカで過ごした緑さんにとっては二度目の海外生活ではあったが、小学校の途中からはシカゴの日本人学校に通っていたので自分の英語力に自信がもてなかった。そのため、トロントの学校生活は、まず英語を母語としない学生が通うESL(第二言語としての英語)の特別プログラムからスタートした。小学校の低学年の頃は、ほとんど日系人のように英語を操って毎日アメリカ人の友達と遊んでいた記憶のある緑さんは、すぐにESLを出て、普通のクラスに入れるだろうと高をくくっていたのだが、現実はそんなの甘くはなかった。
マンガから未来が見える
通勤電車の中、スーツを着たビジネスマンが、マンガを読んでいます。日本のマンガはジャンルもさまざまで、大人が読んでもおもしろいのです。人気のあるマンガはアニメになることが多いです。日本で初めて30分の連続テレビアニメになったマンガは『鉄腕アトム』です。
たすきをつなぐ
日本では、お正月に駅伝というリレーマラソンが行われます。テレビで始めから終わりまで12時間以上も生中継します。ごちそうを食べながら、テレビで駅伝をみるのが、お正月の楽しみの一つです。
純君のアイデンティティ・クライシス
純君は両親の仕事の都合で、3歳のときにオーストラリアに渡った。9歳までそこで過ごした後、いったん日本に戻ったものの、また12歳で今度はカナダのトロントに住むことになった。英語力に問題もなく、友達も多く、また勉強もよくできた純君のカナダでの生活はきわめて快適なものだった。そんな純君だったが、カナダでの時間が過ぎるにつれ、自分の「日本人」としてのアイデンティティに悩むようになった。「僕は十分な日本人なのだろうか」「他の人は僕のことを日本人だと思うだろうか。それとも、何か半分ずつ入ったような不完全な人だと思うのだろうか」。純君は自問自答を繰り返した。
帰国日本人
日本に生まれ日本で育ち、日本で仕事をする。そして日本で死ぬ。これがこれまでの一般的な日本人の生活であった。しかしながら、最近では何らかの理由で海外に住むことになり、そのまま現地にとどまり、日本に帰って来ない人々さえいる。グローバル化したビジネス社会で活躍する人々はもちろん、自分の生活を海外でなどと考えたこともなったような人々までも、気がつけば日本からはるか離れた地域で現地の人々現地語を使って仕事をせざるをえないといった状況になっても不思議ではない時代となった。海外赴任と一口にいっても、数年で帰国といった場合から、10年、20年と長期間にわっての海外生活など、滞在期間は個人の事情によってさまざまである。しかし、一定期間海外に暮らし後で日本に帰国した場合、共通しているのは、母国日本におて大なり小なりさまざまま問題に遭遇し、困惑するということである。
「ガイジン」vs.「外国人」
日本に長く住む外国人からよく聞かれるのが「どんなに長く日本に住んで、日本語がうまくなっても、自分はいつまでも『ガイジン』だ」という嘆きではないだろうか。つまり、外見が異なるだけで、いつまでも「外人」という目でみられ、日本人と区別されるということだ。どの国でも大なり小なり自国民と外国人の区別はあるものだが、日本では外見のみでその区別をつけようとする傾向が強いようだ。また、「みんなと同じように」や「人並みに」など、とにかくまわりの人と同じようにしておけば問題がないという考え方が主流となっている日本においては、外見が異なることが、いろいろな面で人々の心のバリアを生む要因となっている。長く日本に住み、日本語をマスターしたと思っているのに、「外人」と言われ、いつまでも特別扱いをされればそれはやはりつらいことだろう。「外人」は日本人が自分たちとは異なる人々を排除するといった排他的な意識を表した差別用語である、と考える外国人も多いようだ。
金髪ALT(外国語指導助手)クリスティーナさんの悩み
27歳のイギリス女性クリスティーナ・スミスさんは、文部科学省の英語助手プログラムで来日し、兵庫県の北部にある人口約4000人の町に赴任してきた。彼女の仕事は、近隣の中学校で日本人の先生とともに授業に参加して、生徒の英語学習の手伝いをすることであった。ところが、金髪の女性がその町に来る前代未聞ということで、彼女はたちまちのうちに町の有名人となってしまった。そんな「有名人」の彼女を一番悩ませたのは、自分がプライバシーだと思っていることを、みんながなぜか知っていたことだった。例えば、生徒が自分のもらっている給料の額を知っていた。おかしいと思っていろいろ聞いてみると、何と地元の新聞の紹介記事の中に述べられていたのだ。また、あるとき、気分転換に大阪に行ったことがあったが、翌日には彼女が駅に着いた時間からバスに乗った時間、そしてどこを歩いて自宅に戻ったかなと、一挙手一投足が町のみんなに知れわたっていた。