金髪ALT(外国語指導助手)クリスティーナさんの悩み
27歳のイギリス女性クリスティーナ・スミスさんは、文部科学省の英語助手プログラムで来日し、兵庫県の北部にある人口約4000人の町に赴任してきた。彼女の仕事は、近隣の中学校で日本人の先生とともに授業に参加して、生徒の英語学習の手伝いをすることであった。ところが、金髪の女性がその町に来る前代未聞ということで、彼女はたちまちのうちに町の有名人となってしまった。そんな「有名人」の彼女を一番悩ませたのは、自分がプライバシーだと思っていることを、みんながなぜか知っていたことだった。例えば、生徒が自分のもらっている給料の額を知っていた。おかしいと思っていろいろ聞いてみると、何と地元の新聞の紹介記事の中に述べられていたのだ。また、あるとき、気分転換に大阪に行ったことがあったが、翌日には彼女が駅に着いた時間からバスに乗った時間、そしてどこを歩いて自宅に戻ったかなと、一挙手一投足が町のみんなに知れわたっていた。